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「周波数」
昔お世話になった音楽の先輩やバンド仲間に会って感じたことは、昔よりも近くに感じる人もいれば、ずいぶん距離を感じる人もいた。人は変わらない美しさもあるが年を重ねると好奇心がなくなってくるものだ。だから私は常にアップデートすることを心掛けている。何故なら、周りのサポートが無くなれば下手すると老害になるからだ。老いるとは、身体から始まると思っていた時期があったが、どんなに歳を重ねても学びや好奇心のある人は笑顔と行動力が違った。私が敬愛するある学校の創立者がまさにそうだった。80歳を過ぎても毎日が挑戦の連続で、どこまでも青年を信じてチャンスを与え、たとえ人に利用され騙されても笑って前へ進む方だった。ゼロからイチを作り上げる人に共通しているのは、失敗を恐れず前進し続ける人であることを学んだ。また、偉大な事業を構築された方の傍には、一身を投げうって陰でご尽力された方が居たことも知っている。
私は行き詰まりを感じる折に創立者の笑顔を思い出し、心で対話をして勇気と希望をもらっている。そして今、私と同じ周波数で行動してくれる人のおかげで前進することができている。人生も縁という名のバンドで一緒に音楽をやっているようなものだ。チューニングが合っていない時は互いに指摘をし、グルーヴした時はひとつになった喜びや感動を分かち合えるのと同じ原理だと思う。
「知ってる分かってるの先に」
誰でも簡単に多くの情報を手に入れることができる環境だから、子供たちは何事もよく知っている。しかし自分のことはよく知らない、自分の可能性すら分かっていないと思うことがよくある。当たり前だが情報は相手のことを知らない。しかし、自分に都合の良い必要な情報ばかりを探す傾向にあるため本当の自分を見つけられないのかもしれない。人間は人間のコミュニティでしか成長できない。どんな人と、どんな言葉を交わして生きるか、それが自分の人生をつくる見えない環境だ。都合の良い情報ばかりを得て分かったような気になっても本質的な部分を得ることはできないし、その本質を避けてどんなに努力をしても社会という大地に根を張ることもできない。それでは春先に咲く花のように少し冷たい風が吹けばあっという間に散ってしまう。
「世代を超えて」
私は音楽の深さを知ることは自分自身の深さを知ることと同じだと思っている。どちらも目に見えない心と宇宙をつなぐ周波数の関係だ。15歳のころからベースという楽器を通して学んでいるが、未だに簡単だと思ったことも納得できたこともない。だからこそ成長させてもらっているし続けられているのかもしれない。
自分の間違いを隠せば信用を失い、間違いを認めれば信頼を得る。これは人も社会も音楽も同じである。結局、自分の内面と向き合う姿勢がそのまま環境や音楽にも現れる。見た目ばかりを整えて人の目を引くことに必死なっても必ず行き詰まり、やがて通用しないことに気がつく時がくる。私もそのことを20代前半の時に思い知らされ、それから20年以上はまともに音楽と向き合うことすらできなかった。しかし不思議なことに、それを変えてくれたのは当時の私と同じ世代の夢や希望をもった未来ある子供たちだった。それは、自分のためだけの音楽ではなくなったからだと思う。

良くも悪くも分かっていない頃(1989年/17歳)
By やすのしん
Alternative Music School「未来世界」
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